ギターを始めたいけれど、「途中で続かなくなりそう」と不安を感じている方に向けて書きます。
「始める前から挫折を心配している」——それはとても正直な感覚で、実際に多くの人がその心配通りになっています。でも、挫折の本当の原因は、あなたが思っているところにはないかもしれません。
よく言われるアドバイスの、見えていない落とし穴
「ギターを始めるなら、まず弾きたい曲を決めなさい」
このアドバイスを、あなたも一度は聞いたことがあると思います。目標を明確に持つことは大切です。好きな曲があると練習に意味が生まれ、モチベーションが続く。これ自体は正しい。
ただ、このアドバイスには続きがあります。ほとんどの場合、語られていない部分が。
弾きたい曲を決めたとして、その曲が弾けるようになるまでには時間がかかります。コードを覚え、ストロークを練習し、曲のテンポに合わせて弾けるようになるまで——早くても数ヶ月、曲によっては半年以上かかることもある。
その間に何が起きるか。「練習しているのに、全然曲っぽくならない」という感覚が積み重なります。進んでいるのかどうかわからない。楽しさより先に、地味な作業の繰り返しが来る。
これが、挫折の本当の原因です。
「道のりの長さ」が、挫折を生む

多くのギター教室では、着実なステップが用意されています。「今日はこれを覚えよう」「次はここを目指そう」というカリキュラムとして。それ自体は正しいアプローチです。
ただ、私が見てきた限り、そこに**「成功体験の設計」が足りない**ことが多い。
マイルストーンはある。でも、そのマイルストーンを達成した瞬間に「弾けた!」という喜びを感じるかどうかは、また別の話です。スケールが弾けるようになった、コードが3つ覚えられた——それは確かに前進です。でも「楽しかった」には、なりにくい。
楽しさを感じる前に練習が義務になっていく。それが、続かない構造の正体だと思っています。
放課後音楽大学が大切にしていること

放課後音楽大学では、中長期の目標と短期の成功体験を別々に設計しています。
「弾きたい曲」は持ってもらいます。それは中長期のモチベーションの軸として、とても重要だから。でも同時に、最初のレッスンから「曲っぽいもの」を弾ける体験を作ることを、カリキュラムの中心に置いています。
具体的には、入門段階で簡単なオリジナルのコード進行を使い、「それらしく聴こえる音」を早い段階で出してもらいます。弾きたい曲の完成形ではない。でも、「ギターを弾いている感覚」「音楽になっている感覚」は、初日から感じてもらえる。
この小さな成功体験が、続ける力になります。
「弾けた」という瞬間は、練習を苦労と感じるか、楽しいと感じるかを分ける境界線です。その境界線を、できるだけ早い段階に持ってくること。それが、私が「放課後音楽大学なら挫折しにくい」と言える理由です。
まとめ
挫折するのは、意志が弱いからでも、才能がないからでもありません。挫折するのは、楽しさを感じる前に地味な期間が長すぎる設計になっているから。
続けられる環境には、3つの条件があります。
- カリキュラムが「次に何をすべきか」を設計してくれている
- 短期の成功体験(弾けた!)が早い段階で用意されている
- 弾けない週があっても責めずに伴走してくれる仕組みがある
中長期の目標(弾きたい曲)× 短期の成功体験(すぐ楽しさを感じられる設計)——この両方が揃ったとき、人ははじめて「続けられる」状態になります。
あなたがまだギターを始めていないなら、その不安は正しい感覚です。ただ、続けられるかどうかは、あなた次第じゃなく、カリキュラムの設計次第だと思っています。
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